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ゴールデンスランバー   伊坂幸太郎

     
新潮社
2007年11月30日 発行
P503   (作者 謝辞 有り)
2010年10月図書館借り
仙台で金田首相の凱旋パレードが行われている、ちょうどその時、青柳雅春は、旧友の森田森吾に、何年かぶりで呼び出されていた。昔話をしたいわけでもないようで、森田の様子はどこかおかしい。訝る青柳に、森田は「おまえは、陥れられている。今も、その最中だ」「金田はパレード中に暗殺される」「逃げろ!オズワルドにされるぞ」と、鬼気迫る調子で訴えた。と、遠くで爆音がし、折しも現れた警官は、青柳に向かって拳銃を構えた―。精緻極まる伏線、忘れがたい会話、構築度の高い物語世界―、伊坂幸太郎のエッセンスを濃密にちりばめた、現時点での集大成。(Amazon  より)
ネタバレあり。


初めての伊坂幸太郎氏の本です。

映画にもなってたので、丁度図書館にあったので借りました。
心臓の弱い方は読まない方がいいかも・・・と思ったのは私だけ??

字が小さく、本も分厚いので、「なかなか進まない・・・」と思いながら読んでました。
なかなか進まない、から面白くないのか、と言われれば、そうではありません。
映画では堺雅人氏が主役だったので、「この人がするんだったら悪人ではないだろう」と「濡れ衣」と映画で宣伝してたので、先入観で読んでいたので、他の方のレビューを見てたら、「最初はなんて悪人」と思って読んでいたそうです。何も先入観がなく読んでいたらもっと面白かったかも。
いえ、それでも面白いです。

最初に結末が解り、それからそれまでの内容を読み解く・・・と言った感じです。
主人公は本当に堺さんをモデルにしたような・・・というか、これも先入観なんでしょうね。
こういうお話って、「濡れ衣が晴れ、あえて自由の身」が大通? 
なのに・・・

もう、ハラハラドキドキ!!
私が心臓悪かったら、とっくに死んでたかも・・・

ただただ、主人公が可哀想で、哀れで・・・
たった、3日間(実質2.1日くらい)が読んでいて、1週間くらいに思えました。濃密過ぎて・・・
警察官が無情。というか秘密結社のようでした。アニメとか漫画で出てくる秘密結社のよう。主人公を犯人と決め付けというか、もう決めてるので、日本では滅多に使用しない拳銃を躊躇いもなく撃つ撃つ!!「ここはアメリカか!?」ってなくらい!!
で、主人公を捕まえれる為なら、手段を選びません!!偽物用意や偽証言者も用意するわ、主人公の知人も平気で殺すし暴行を加え友達の子でさえ手をだす!!もうやりたい放題であります。普通誰かが「この捜査はおかしくないか?」と誰か疑問定義しないのか? と思うのですが、先ほども述べたとおり、「秘密結社」なんですよね。軍隊みたい。「上司が白!と言えば黒でも白!」的です。
で、いつも事件が起こると決まっての、マスコミの犯人断定放送。これで、どれだけの冤罪事件があっただろうか? 
厚生省の局長であった村木さん。当時も彼女が「やった」と思った人も多いのでははいか?タイムリー的ではありますが、今巷での「郵便不正」で、前田検事が証拠を改ざんした事件。「自分達の利益の為なら無実の人を有罪にする」的行動。事件の真相を追究する検事が、反対に・・・と。それがあるから、この非人道的な追求が「ありえるのでは?」と思えてしまう・・・ 怖い・・・

そして、レビューにもありましたが、「ご都合主義」と。
でも、あれくらいいのでは? と私は思ったのですが。
だって、あれがないと本当に主人公が悲惨過ぎる!!
「キルオ!!」確かに最悪な奴ではあるが、こいつがいないと本当に主人公が哀れだ!!
最後にエセ医師が「知り合い」と言ったとき、「キルオ!生きてた!」と思った私 あれは、芝居?と思っちゃったよ!
でも、違ってたけどね。

そして、車の中にあった、「俺は犯人じゃない」の文字の横にあった文字。主人公があれで救われたのではないか?


読み終わって、
・・・・・・・・・・・私的にはあまり後味のいい作品ではなかったですね。胸にドー・・・ンと重石が・・・
他の方はそうでもない方はおられますが。(爽やかっていう感想を言われた方には「???」でしたが)
でも、「読まない方が良かった」とは言いません。読んでよかったです。今だに胸のドキドキが止らない。


疑問
この表紙は何を意味しているのか?
解る方おられますか?



えっと、これ読んだ方にお聞きしたしたいのですが、












第3部  事件から20年後


これを書いているのは、主人公ですよね? 違います??
だって「○の声も・・・」という下りが・・・
これは読んだ人にしか解らない・・・